山田 政彦
協業組合 仙台清掃公社 代表理事・理事長
発泡スチロールのリサイクルをパナケミカル様と共に取り組んでから何十年の月日が経ったのだろうか。今では「リサイクル」、「recycle」の文字を目にしない日は殆どないし、その言葉はお年寄から子供たちまでに浸透し当たり前のように話されている。世界的なリサイクルの流れの速さは、理想と現実の間にギャップを生んでいないだろうか、業界への期待値も過大過ぎるのではないかと時に心配になる。心配症の性格だからなのだろうか、それとも現実をちょっとだけ知っているからだろうか…。
さて、パナケミカル様と共に地道に取り組んできた「発泡スチロールのリサイクル」は、2017年に「J-EPS recycling」として再定義され、国内だけでなく海外へも展開されるとお聞きしている。 代表の犬飼さんとは、「経済合理性のないリサイクルが成立することは、ビジネス上難しい」と語り合ってきた。また、中小の廃棄物処理会社では難しい、国内外におけるリサイクル品のハンドリングや為替変動を始めとする輸出マネジメント、専用処理機の性能向上や安定化への取り組みをパナケミカル様では一手に行うことで廃棄物処理会社との信頼関係を多年に亘り構築されてきたと私は認識している。
変動性が高く、不確実で複雑、そして曖昧さを含んだビジネス社会の中、「J-EPS recycling」を更にブラッシュアップする為には、我々処理業者もより一層勉強をし、顧客への提案レベルを上げていくことは勿論、パナケミカル様と顧客情報を共有して更なる高みを目指さなければならないと思う。「発泡スチロールのリサイクルビジネスの環」は、まさに『リサイクルは技術だけでなく人の環が創り出す』ものとなっている。
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